成功の秘訣が失敗である場合はどうなる?
ブライトでは間違いの理由より、間違いの訂正に焦点を当てます。5年生の子供130人を対象とした研究で、研究者は失敗の影響について調べました。彼らは、失敗した後、無力な考え方を持つ子供たちは自分の失敗を「能力の欠如」のせいにしていることを発見しました。間違いを犯したとき、自分が愚かだった、出来なかった、先生の責任だ、あるいは難しすぎたからだと自分に言い聞かせました(Diener&Dweck,1978)。彼らの失敗した要因はは外部的要因でした。将来、良くなり成功するために何をすべきかに焦点が当てられていませんでした。
一方、習熟志向の考え方を持つ子供たちは「失敗の訂正に焦点を当てます」(Diener&Dweck,1978)。彼らは次回もっと良くできる点や、アプローチの方法、そして必要なときにどこへ助けを求めるかに焦点を当てます。(Diener&Dweck,1978)習熟志向の子供たちは落ち込みから立ち直る力を高め、将来大きく変わることができました。教師として誤った情報を訂正し、習熟志向の考え方を奨励する方法でそれを行うことが不可欠です。私たちは目標を設定し、間違いを回避する前向きな環境を整え、習熟志向の考え方を生徒に説明することで、生徒が自分で改善策を見つける助けを行います。この環境で生徒は自分でこれをするようになり、落ち込みから立ち直る力を発達させます。生徒が間違った後で恥、罰、または失望を感じないことが重要です。間違いは学習の機会です。教師やその他指導者は、間違い対して前向きな反応をする折よい機会があります。ブライトでは失敗しても笑顔で励まし、そして必要に応じて間違いの解決策を提供します。私たちは努力の証や学習の機会として間違いを受け入れます。
学習中に間違いを犯すことの利点と欠点を調べるために行われた研究はたくさんあります。そのような研究の1つで「エラーマネージトレーニング」の有効性を調査しました。「EMTは積極的な調査や、学習者がトレーニング中に間違いを犯し、そこから学ぶためにしっかり奨励も行うトレーニング方法です」(Keith and Frese,2008)。 EMTを行い、正しい答えがわからない場合でも、生徒は新しいことに挑戦したり、質問に答えたり、問題を解決したりすることをおすすめします。この方法によって、生徒が自分の知っている知識を使おうとします。彼らが間違いを犯したとき、どこを改善すべきかを見つけ必要な訂正を行うことができます。更なる研究の結果で「エラー回避トレーニングと比較して、エラーマネージメントトレーニングは支援の要請やテストで驚異的な高得点につながることが分りました」(Chillarege,Nordstrom,およびWilliams,2003)。結果は、生徒が練習や間違えることを何も感じない時、よりよく学ぶことができることを示唆しています。間違いを避けている生徒は練習しないことが分ります。これにより、改善点やフィードバックをもらう機会がありません。言語学習では、間違った文章やフレーズを使って話す練習をいとわない生徒は、コミュニケーションを試みる前に完ぺきに話せるようになろうとする生徒よりも、はるかに迅速かつ流暢に言語を習得できます。語学を学ぶ生徒が大きな声で発音し間違いを犯した場合、誰かがその間違いを聞いて指摘することができるため、スピーチ、語彙、発音がより良くなります。(Johnson ,2010)
KIPP(Knowledge Is Power Program)学校の卒業率を研究して分かった興味深い違い。調査結果は「大学で固執した学生は、必ずしもKIPPで学力が優れた学生であるとは限りませんでした。彼らは社会的知性、楽観的な考え方や根気があるなど並外れた性格の強みを持っていました。彼らは悪い成績から立ち直り、次回はもっとうまくやろうと切り替える人たちでした。…そのために、授業後に追加サポートを願い出ます」(Tough,2011)。間違いを犯し努力を続けた学生は「落ち込みから立ち直る力」を発達させました。これは、IQよりも優れた学力を発揮するために不可欠と思われるスキルです。この発見は、IQと高校での優秀な成績が必要または有益ではないことを意味するのではなく、長期的な成功のためには、それだけに頼るべきではないということです(Tough,2011)。自分の過ちを見直そうとし挑戦し続けられる生徒は、やってみたものは何でも成功するでしょう。自制心と落ち込みから立ち直る力は密接に関係しています。立ち直る力を学ぶことは習熟志向の考え方であり、自己規律はあなたがその考え方で行うことです。それは生涯を通して何にでも適用することができます。
このため、ブライトでは間違いを犯した場合でも、生徒に発言するよう励まします。私たちは生徒がリスクを冒すようにさせるため、間違いを犯すことを中心に前向きな環境を提供します。ブライトでは英語だけでなく、どの分野でも優れた成績を収める方法をお教えします。リスクを冒し、間違いから学び、話すことで、落ち込みから立ち直る力を学び、発達させます。
参考文献
Johnson, B. (2010). When Rote Learning Makes Sense. Edutopia, George Lucas Educational Foundation.
Tough, Paul. “What If the Secret to Success Is Failure?” The New York Times, The New York Times, 14 Sept. 2011, www.nytimes.com/2011/09/18/magazine/what-if-the-secret-to-success-is-failure.html?pagewanted=1&_r=1&smid=fb-share.
Chillarege, K.A., Nordstrom, C.R. & Williams, K.B. Learning from Our Mistakes: Error Management Training for Mature Learners. Journal of Business and Psychology 17, 369–385 (2003). https://doi.org/10.1023/A:1022864324988
Keith N, Frese M. Effectiveness of error management training: a meta-analysis. J Appl Psychol. 2008 Jan;93(1):59-69. DOI: 10.1037/0021-9010.93.1.59. PMID: 18211135.
Diener, C. I., & Dweck, C. S. (1978). An analysis of learned helplessness: Continuous changes in performance, strategy, and achievement cognitions following failure. Journal of Personality and Social Psychology, 36(5), 451–462. https://doi.org/10.1037/0022-3514.36.5.451